【経審】若手の採用で加点?「技術職員」と「技能者」の評価ルールを正しく理解しよう
こんにちは。八王子の行政書士、吉村です。
公共工事の入札に参加するために必須となる「経営事項審査(通称:経審)」。P点(総合評定値)のアップのため、「若手を雇えば加点されると聞いたから採用したい」というご相談をよく受けます。
確かに経審では「若手の雇用と育成」が強く評価されますが、実は「ただ雇えばすぐ点数が上がる」わけではありません。今回は、誤解されがちな「技術職員」と「技能者」の加点ルールの違いと、正しい経審対策について解説します。
1.「若年加点」の対象は原則として「技術職員」です
経審には「新規若年技術職員の育成及び確保」という項目があり、新たに採用した35歳未満の若手が全体の1%以上いると社会性等の項目(W点)で加点されます。しかし、ここで言う「技術職員」とは、施工管理技士などの国家資格を持つか、一定の実務経験を満たして「技術職員名簿」に載ることができる人のことを指します。
つまり、「全くの未経験・無資格の20歳の若手」を現場作業員として採用しただけでは、技術職員名簿に載せることができないため、この「1%・15%の若年加点」の恩恵はすぐには受けられないのです。
2.現場の「技能者」はCCUSの「レベルアップ」が鍵
では、無資格の若手職人(技能者)を採用しても経審には全く意味がないのでしょうか?決してそんなことはありません。
現場で施工に従事する技能者については、「CCUS(建設キャリアアップシステム)のレベルが向上したか」が評価(技能レベル向上者数)の対象となります。入社時に無資格で「レベル1」としてCCUSに登録した若手が、現場で就業日数を蓄積し、資格等を取って「レベル2」へ上がった時、過去3年間の実績として初めて会社に大きな加点(P点)をもたらしてくれます。
入社してすぐではなく、育てた結果が点数として返ってくる仕組みになっています。
3.「なるほど!」ポイント:採用は「未来の点数」への投資
経審で点数を上げるための正しい戦略は、「若手を採用し、資格取得とCCUSのレベルアップを会社が全力で支援する」ことです。
例えば、入社した若手(17歳以上)にまずは「2級施工管理技士(第一次検定)」を受けさせます。これに合格すれば「2級技士補」となります。さらに経験を積んで第二次検定にも合格すれば、晴れて「技術職員」として名簿に載り、若年加点とZ点(技術力)のダブルアップが狙えます。同時にCCUSのレベルも上がるため、技能者としての加点も期待できます。
まとめ:会社の「通信簿」を一緒に磨きませんか?
経審のルールは年々複雑になっていますが、国が「若手を育てている会社」を高く評価する方針は変わりません。採用にかけるコストや講習費などの教育費は、数年後のランクアップや大型工事の受注という形で、必ずリターンとして返ってきます。
「今のうちの体制で、次に何をすれば点数が上がるのか知りたい」といったお悩みがあれば、ぜひ吉村法務事務所へご相談ください。現状をしっかり分析し、未来のP点アップを見据えた戦略的なアドバイスで、御社の成長を全力でサポートいたします!