【産廃許可】講習会修了証「更新」の期限が2年から5年に!? 喜ぶのは危険な「ローカルルール」の落とし穴
こんにちは!八王子の行政書士、吉村です。
産業廃棄物収集運搬業の許可を更新する際、JWセンターが実施する「講習会」の受講が必須となります。
実は今年(2026年)から、関東甲信越エリアの中で「埼玉県」だけが、更新講習会の修了証の有効期限を2年から5年に引き延ばしたのをご存知でしょうか?
「受講のタイミングに余裕ができてラッキー!」と思うかもしれませんが、実務の現場から見ると、これは非常に怖い「落とし穴」になり得ます。今回はこの変更による影響と、複数許可を持つ業者様向けの「裏技的な戦略」について解説します。
1.他県は「2年」のまま!ローカルルールの罠
原則として、産廃許可の申請に添付する講習会修了証の有効期限は以下の通りです。
- 新規講習会の修了証:5年間有効(全国共通)
- 更新講習会の修了証:2年間有効(※関東圏では埼玉県のみ特例で5年へ変更)
ここでの最大の落とし穴は、東京都や神奈川県など、埼玉県以外の自治体は従来通り「更新修了証の有効期限は2年」のままであるという点です。
もし「埼玉県のHPに5年有効って書いてあったから」と安心して、修了証取得から3年経過した状態で東京都の更新に臨むと、「期限切れで受け付けられません」と突き返され、最悪の場合は無許可営業に陥るリスクがあります。
2.「なるほど!」ポイント:あえて「新規講習」を受ける裏技
複数の自治体で許可をお持ちの場合、「いつ更新講習を受ければすべての県をカバーできるのか?」とパニックになりがちです。そこで、一つの強力な選択肢となるのが、すべての更新が終わったタイミングで、あえて「新規講習会」を受講しておくという手段です。
先述の通り、「新規」の修了証は全国どこでも5年間有効です。つまり、手元に新規の修了証を持っていれば、その後5年間に到来するすべての自治体の更新手続きに、期限切れを気にすることなく使い回すことができるのです。「5年後の更新時に慌てて予約を取らなくて済む」という絶大な安心感が得られます。
3.この裏技の「デメリット」と「許可期限のズレ」の危険性
しかし、この「新規受講戦略」にも注意すべきコストとリスクがあります。
【受講内容と料金の違い】
・更新講習:受講料約2万円、期間は1日(法改正の要点などが中心)。
・新規講習:受講料約3万円強、期間は2日間(基礎からみっちり学びます)。
安心感を得る代償として、費用と拘束時間が大きくなります。
【許可期限のズレによるトラップ】
さらに厄介なのが、各自治体で「許可の有効期限がバラバラ」なケースです。
例えば、東京都の許可が令和8年、神奈川県が令和10年に更新を迎えるとします。令和8年の東京の更新に合わせて「新規講習(5年有効)」を受けた場合、その修了証の期限は令和13年になります。すると、令和13年にやってくる「次の神奈川県の更新(5年後)」には、ギリギリで期限が切れて使えない……という事態が発生します。結果として、講習を二度受ける羽目になり、コストも手間も倍増してしまいます。
まとめ:自社に合った「最適な受講スケジュール」を
埼玉県の緩和ルールに振り回されず、「更新講習でこまめに繋ぐ」のが良いのか、それとも「新規講習で一気に5年間の安心を買う」のが良いのか。それは、御社がお持ちの「各自治体の許可期限のバラつき具合」によって完全に異なります。
「うちの場合は、いつ、どの講習を受ければ一番安くて安全なの?」と迷われたら、ぜひ当事務所にご相談ください。各自治体のローカルルールと御社の許可期限をパズルように組み合わせ、最も無駄のない「最適な更新スケジュール」をご提案いたします!