【雑感】AI革命で行政書士は失業する!? 自分でAIに申請書を書かせてみてわかった「絶望と希望」
こんにちは。八王子の行政書士、吉村です。
最近、お得意先の社長様たちと雑談していると、かなりの高確率でこんなことを言われます。
「先生、最近のAIってすごいね! そのうち行政書士の仕事、AIに奪われちゃうんじゃないの?」
笑って誤魔化しつつも、内心では「いや、本当にそう遠くない未来にそうなるだろうな……」と冷や汗をかいているのが本音です。今回は、そんなAI革命の波打ち際に立つ行政書士のリアルな雑感(と、少しの意地)をお話ししようと思います。
AIに申請書を書かせてみたら、まさかの展開に
「仕事が奪われる前に、自分でAIを使い倒してやろう!」と思い立ち、ある日、複雑な許認可の事業計画書や申請書類一式を、最新のAIに書かせてみる実験をしました。
結果から言うと、出てきた文章の論理構成や説得力は「完璧」でした。私が3時間かけて唸りながら書くような事業計画を、ものの数秒で、しかも美しい日本語で出力してきたのです。一瞬、本当に事務所を畳もうかと思いました。
ところが、です。いざその完璧なテキストを「お役所指定の申請フォーマット(Excelや専用システム)」に入力しようとした瞬間、地獄が始まりました。
- 「ここは全角カタカナで、数字は半角で入力してください」という謎の文字制限エラー。
- AIが考えた素晴らしい事業内容が、役所の「プルダウンの選択肢(その他)」にどうしても当てはまらない。
- 「この添付資料を出すなら、第3号様式のこっちのチェックボックスを外すのが当県のローカルルールです」という、ネットのどこにも載っていない暗黙の了解。
結局、AIが作った「完璧な文章」を、お役所の「理不尽でアナログな枠」にねじ込むための修正作業に、最初から自分で書く倍の時間がかかってしまいました。
「人間(お役所)の非合理的なルールがある限り、まだまだ我々人間の泥臭いサポートが必要だぞ!」と、変なところで勇気をもらった瞬間でした。
切実な話:単なる「代書屋」の寿命は確実に短い
とはいえ、こんなことで安心していられる時代ではありません。GビズID連携やJCIP、eMLITなどの電子申請システムが進化し、AIが直接お役所のシステムと連携(API接続など)するようになれば、先ほどの「入力の壁」などあっという間に突破されます。
「お客様から言われた通りに書類の枠を埋めるだけ」の、いわゆる従来の代書的な行政書士業務は、近い将来確実に縮小していくでしょう。だからこそ我々は、「経審の点数をどう上げるか」「次の更新までにどんな資格者を採用すべきか」といった、AIにはできない「経営の血の通った戦略相談」にシフトしていかなければ生き残れません。
おまけ:未来のお役所は「AI対AI」の代理戦争?
最後に、ちょっと面白い(というかシュールな)未来の想像を。
我々行政書士が「申請用AI」を使って、一瞬で完璧な申請データを送信するようになります。すると今度は、それを受け取る役所側も「審査用AI」を導入するはずです。
申請AI:「ピピピ。要件ヲ完全ニ満タシタ申請データヲ送信シマス」
審査AI:「ピピピ。第4項ニ不備アリ。補正ヲ要求シマス」
申請AI:「過去ノ判例ト自治体ノローカルルールヲ参照シ、不備デハナイト反論シマス」
……もはや、人間は全く蚊帳の外。パソコンの中でAI同士が超高速でバチバチにレスバ(口論)をして、数秒後に「許可が下りました」とプリンターから紙が出てくる。そんな日が来るのかもしれません(笑)。
まとめ:AI時代でも、現場の悩みは人間が聞きます
AI対AIの時代が来るまでは、まだまだ私が東京都庁や各県庁の窓口で(たまに理不尽な思いをしながら)皆様の代わりに書類を通しに行きます。
「AIに聞いてもよくわからないし、直接相談に乗ってほしい!」という現場のリアルなお悩みがあれば、ぜひ吉村法務事務所にお声がけください。人間ならではの柔軟さで、御社に一番合った解決策を一緒に考えさせていただきます!